数年ぶりの投稿になります。代表の赤松です。
季節はようやく春の気配をまとい始めました。開業してから、気づけば丸十三年。月日の流れは早いものです。昨年、私自身の心境にも変化があり、今はまっさらな気持ちで仕事に向き合っています。
　
大学を卒業し、地元の不動産ディベロッパーに就職しました。その会社は今や上場企業となりましたが、改めて振り返ると、四国の小さな町でそんな会社に入社できたことは、とても幸運なことだったのだと思います。そのまま会社に残り、不動産や経営を深く学ぶ道もあったかもしれません。しかし、当時の私にとって何よりも大切だったのは“自由”でした。早々に会社を離れ、気ままに生きる道を選び、今に至ります。
　
現在、会社は決して大きなものではありませんが、お客様がいて、社員がいて、取引先の方々がいる。かつて求めた“自由”を失ったわけではありませんが、今はそれ以上に“責任”を強く感じています。そして昨年の心境の変化を経て、この責任を“感謝”や“喜び”に変えていきたいと思うようになりました。
　
自由を求めて独立したからこそ、社員にもできる限り自由に営業活動をしてほしいと考えています。その自由が、お客様にとっての柔軟な対応にもつながり、それが当社の強みのひとつになっているはずです。開業時の思いとして「末永く不動産業を続けていこう」と決めていました。一時の流行に流されるのではなく、誠実な仕事を重ね、口コミで広がるような信頼される不動産会社を目指す——それが私の願いでした。まだまだ道半ばではありますが、知人を通じて紹介いただける会社になったことは、何より嬉しく思います。
　
振り返れば、私が不動産に興味を持ったのは、学生時代の初めての一人暮らしだったのかもしれません。賃貸マンションの部屋で「雨風をしのげることが、こんなに幸せなことなのか」と感じた瞬間でした。その快適さのおかげで、ホームシックにもならずに過ごせました。幼い頃の夢は大工になることでしたし、祖父は大阪の下町で不動産業を営んでいました。そんな背景が、知らず知らずのうちに影響していたのかもしれません。「家の中で安心して過ごしたい」という思いが、人一倍強かったのでしょう。
　
これから家を購入される方には、心から「幸せだ」と感じられる物件と出会ってほしい。そして、売却される方にとっても、その家で新たに幸せを感じる誰かへと、住まいが引き継がれていくことを願っています。まだまだ成長途中の会社ではありますが、これからも末永くよろしくお願いいたします。